サブプライムローン

 マネーショートが公開され、僕の元にも、あの映画の背景を教えてほしいなんて話も来た。リーマン前後はあのややこしいアルファベット商品について調べたこともあって、その辺は調べずに対応できるので楽だった。結局、何らかの商品を詰め込んだ別の形に名前がついてるだけなのだが、見に行った人の話を聞いていると金融知識のない人にとっては難しい話だったようだ。

 

 僕はマネーショートの原作は読んだが、映画は見ていない。というわけで、ここでする話は映画の話ではない。ここでしたいのはサブプライムローンそのものだ。サブプライムローンとはどのようなものかというと、所得の低い人が家を買うために組むローンだ。僕はこれこそが金融が行った最高の商品ではないかと思う。リスクのある物に融資をする。マイクロファイナンスを開発した人が確かノーベル賞をもらっていたが、それを先進国にあてはめたものにも思える。先進国の貧しい人にも家が買えるようなローンの開発は素晴らしい発明である。これこそが金融がすべきことだと当時も思った。

 

 しかし問題点もある。これはマイクロファイナンスなんかでも問題になっていたが、金利が高いということだ。それはリスクが高い分仕方がないが、それが借主を苦しめることになる。しかし金融の世界はいつもリスクとリターンから成り立つ。そのローンの不履行の比率が高ければ、その分金利も高くなる。多分こんな話をすると、銀行なんてぼろもうけしてんだから、世界を助けると思って、安い金利でやらんかいみたいな話になるだろう。僕も昔はそう思ったのだけど、今は違う。なぜなら、それでは継続できないのだ。結局何かを救うような仕事でも、ずっと赤字であれば回していくことができない。もし他に永久に儲け続けられることがあるのであれば、別であるが、そんなものは存在しないし、そうであるなら、それ自身が儲けられるという前提がなければ続けられない(もしくは、儲けられるように変えられるという見通しがなければ)。それを借りて失敗した人に向けてのシステムを国を作るべきであるというのは言えるが、ローンの金利を安くしろと言ったりするのは問題外だろう。

 

 つまり、一時点のリスクの過小評価はそのうちバブルを生んでしまう。サブプライム問題というのも、サブプライムローンなんて、投資銀行にうっぱらってしまうものだし、投資銀行も投資家にうっぱらってしまうものだし、リスクリターンなんて考えずに、融資を行う。つまり、リスクを考えずにローンを作り出し、それを売り払うということがなされたことにより、発生したのだろう。サブプライムローンをしっかりと管理できていれば問題を起こすようなものではないが、その他の環境が、問題を引き起こしたということができるだろう。投資家も銀行家も、そして借りる方も何も考えずに行動し、問題が引き起こされたのだろう。

 

 例えば、今の日本のような環境であれば、サブプライムローン問題なんて起こらないのではないか。誰もお金なんて借りたがらないし。しかし、今後不動産の値上がりが止まらなくなれば、その限りではなくなる。日本はマイナス金利政策を導入しているので、その商品に対する金利も低くはなるだろう。というか、今でも住宅ローンは誰に対しても結構金利が低いように思う。詳しいことについてはあまり知らないんですけど。

 

 こんな話をなぜしたかというと、日本のバブルが心配だというわけではなく、今後何をするのが面白いのかなと考えていると、金融という枠組みは果たして面白いのか、社会の役に立つのかなんて考えてみている一環です。